教会では、復活祭(今年は4月17日)前の40日間を「四旬節」と称します。
信者は、キリストの復活という最も聖なる祭日を迎える準備の為、回心と償いの特別な祈りや、
霊的身体的節制を実践しながらこの期間を過ごします。
6世紀の聖人、聖ベネディクトはその戒律の中で
「 修道士の生活には、いついかなるときも四旬節の心構えがなければなりませんが、
そのような力は少数の者にしか与えられていません。
そこで、修友はこれら四旬節の日々を清くけがれなく過ごし、
また同時に他の時期に犯した不始末を、
この聖なる日々にすべて洗い流すことを、わたしたちは勧めます 」
(「聖ベネディクトの戒律」古田 暁訳 )と記しています。
聖ベネディクトが以上のように記した四旬節の勧めは、戒律を遵守する修道者だけのものではなく、
広く、全てのキリストを信じる人々に向けられたものともいえるかもしれません。
私たち一人ひとりが「・・・自らの意志で『聖霊の喜びとともに』(Ⅰテサロニケ1・6 ) 神に捧げる」(同戒律)
祈りと節制が、わたくし一人の不始末だけでなく、
人類の過去と現在の過ちという不始末をも洗い清めるものとなりますように。
人々が武器を捨て、争いを止め、真の世界平和に向かうことが出来ますように、
この四旬節に共に祈りつつ復活祭を待ちたいと思います。
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